冬が、きた。
サークルが終わった後、私は、今日の夜は自分の部屋で寝ることに決めた。
………一旦、落ち着こう。
友達の見間違いかもしれない。
一日経てば、どうでもよくなるかも。
『体調が悪くて、今日はご飯作りに行けないと思う。移しちゃったらだめだし、夜は私の部屋で寝るね。ほんとにごめん』
………送信。
部屋に帰って、エアコンをつける。
私の部屋には、こたつが無い。
私は毛布にくるまって、ボーッと考え事をした。
………慎くんはバイクで、どこに行ったんだろう。
今日の朝も、バイクが無かった。
そこで悪い想像が頭をよぎった。
………浮気相手のところとか?
ああ、やばいやばい。
もしそうだったらどうしよう。
慎くんが知らない家のチャイムを鳴らして、私の数倍きれいな人が出迎える。
悪い想像が、いくらでも続いていく。
「ううう………慎くん……」
私は夜中まで考え事をしてしまって、なかなか寝付くことができなかった。