秘密がバレたとき


前のドアを拓斗が開けようとすると、大輔さんが止めた。


「ちなっちゃんが助手席
お前が後ろ」


「あっ そうですか…
はい!どうぞ ちなっちゃん」


と、意味ありげに答えながら、ドアを開けてくれた。


【千夏】から【ちなっちゃん】に呼び名が変わった瞬間だった。


大輔さんが


「また6人で会おうよ
なっ!ちなっちゃん・南ちゃん」


「あっ…うん」


適当な返事のあたし


南は『うんうん』と、ハイテンションに答える。


東町に着くと二人とも降りた。

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