「遺言」short love story
こんな小さな子供に、こんな大きな悲しみを、俺さえ耐えられない程の悲しみを残してしまった舞。


「舞、お前は今、泣いていないか…?俺達以上に…」


俺は、息子達を力一杯抱き締めた。


そして舞の耳元に、そっと囁く。


「息子達は俺に任せろ。でも約束だ。俺が死ぬ時、必ず迎えに来てくれよ。これからも、もうお前しか愛せない。心から愛してる。愛してるよ、舞」


優しく頭を撫で、頬を撫で、唇を撫でた。


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