「遺言」short love story
そして、俺に愛を囁く少し厚めの、表情豊かなこの唇が一番好きだった。


これから、全てが灰になる。


笑顔も泣き顔も、拗ねた顔も怒った顔も、驚いた顔も企んだ顔も、全てが灰に。


俺は息子達と共に、震える足で歩き出した。


舞のいない、未来に向かって。






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