「遺言」short love story
「うん…」


なるべく不安を与えないよう言ったが、それきり大樹は口をつぐんだ。


猛スピードで病院に着き、目についた看護師をとっさに捕まえる。


「さ、坂下舞は!?ここに運ばれたって…!」


つい声が大きくなって、後から来た息子達が俺の様子に驚き、異変を感じている。


「あの、正面の受付でお聞き下さい」


じれったく苛立ちながら、受付で病室を聞く。


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