無口な彼氏の恋心



上級生があたしを連れて来たのは体育館裏。


「加賀見くんとはどういう関係なの?」


わかってるくせに聞いてくる。

「…恋人です」

渋々答える。



堂々と言える程、恋人らしかったらいいのに。



「ふーん、恋人ねぇ」

「貴女に加賀見くんはもったいないわ」


そんなこと言われなくてもわかってる。



イケメンで人気者な雅人。


普通で不細工なあたし。



釣り合ってないのはよくわかってる。


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