アンジェリカ-angelica-[番外]
……だから、
「何の話ですかそれはあっ!!」
女と"おとうさま"はすぐに去っていき、
なぜか集められていた大将三人も浮かない面持ちで部屋を出ていった。
元帥と二人きりになった俺は、
ウェリデ隊の応援の件を部下に押しつけ、
声の限りを尽くして叫んだ。
「あの娘さんと結婚することになったという話だ」
「誰が」
「お前が」
「なんで」
「気に入られたからだ」
嘘だろ待ってくれなんだよ何の冗談だよそれは本気で言ってんのか馬鹿じゃないのかふざけんな。
俺の頭の中はもはや収拾のつかない状態ではあったが、
この苛立ちをぶつけるべき相手が目の前にいることを忘れていなかった。