恋……スル?-小沢 圭治編-
自分の中の小さな疑惑が確信に変わっていくのを感じながら、私は専務を見つめる。



伏し目がちにお冷やを飲む専務は、それすらも絵になっていてカッコイイ。


何かを考え込むように、ため息をついて髪を掻き上げる仕草さえも色気があってドキッとしてしまう。


今日は一日不機嫌だったのに急にこうやって誘われるし、かと思えばなんだか物憂げな表情を見せたりして……

コロコロと変わる専務の態度が気になって仕方がない。



それは全部、私が専務のことを意識してるから…?



上司としてじゃなくて、

小沢 圭治という一人の男として


私はこの人のことが
好きだからじゃないのかな──…



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