恋……スル?-小沢 圭治編-
──自分でも驚くほどすんなりと言葉が出てしまった。

今になって心臓がバクバクと激しく動き出す。



こんなこと言うつもりじゃ全くなかったのに…

何勢いで告白してんのよ、私!!



心の中ではかなり動揺しているものの、専務は何て答えるんだろう…?と冷静に待つ自分もいる。


飛び出そうなほど激しく跳ねる胸を押さえていると、今まで時が止まっていたかのように動かなかった専務が口を開いた。



「…俺だってわかんねぇよ…」



ぽつりと零れたその声は、いつもの専務とは思えないほど弱々しかった。



「忘れちまったよ、恋の仕方なんて…」


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