恋……スル?-小沢 圭治編-
専務の知り合い?何の用だろう…?


笑顔を崩さない彼女に私も微笑み返し、「少々お待ちください」と言って、店の奥に併設されたアトリエに戻る。


専務は指輪作りの職人さんとデザインの打ち合わせをしているところだった。



「専務、大野さんって女性の方がいらしてますけど…」


「大野?……わかった」



その名前でもう理解したらしく、専務は何かの資料をデスクから集めてお店の方へ向かった。


私も再びカップルのもとへ戻り、話をしながらもつい専務と大野さんに目線がいってしまう。


だって専務に会いたいなんて言ってきた女の人、初めてなんだもん!!


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