恋……スル?-小沢 圭治編-
「…あれからずっとギクシャクしたままだっただろ?
一応クリスマスだから、これでお前のご機嫌取りでもしとこうと思ってな」



それでわざわざ買ってきてくれてたの…?

専務なりに仲直りの方法を考えてくれてたってことかな。


そう思ってくれてたことがすごく嬉しくて、私は自然と笑みが広がる。



「俺もいい加減素直になるか」



独り言のように言うと、専務は私の顎をくいっと持ち上げる。


艶めかしい表情の専務に、私の心臓はドキドキしっぱなしでもう限界かもしれない。



再び専務の顔が近付いて目を閉じかけた時、形の良い唇が甘く囁いた。




「──好きだよ、心晴」




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