恋……スル?-小沢 圭治編-
柔らかくて温かい。

甘くて痺れるような感覚が全身を駆け巡る。



そっと唇が離されて、反射的にギュッとつむった目をゆっくり開くと

ものすごく色気のある瞳で私を見つめる専務がいた。



うぅ……

もうこれ以上ドキドキしたら心臓がもたないって!!



「…そんなことで嬉しいなんて言われても嬉しくねぇ」


「……ほぇ?」



『そんなこと』って…
あぁ、ヤキモチでってことか…

と、惚けた頭のままぼんやり考えていると。


専務はおもむろに私から離れて、デスクに置いたコートに隠されていた白い箱らしきモノを手に取った。


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