恋……スル?-小沢 圭治編-
専務……それでわざわざ買ってきてくれてたの?

専務なりに仲直りの方法を考えてくれてたってことかな。


そう思ってくれてたことがすごく嬉しくて、私は自然と笑みが広がる。



「…ありがとうございます、専務。じゃあ一緒に食べましょう?」


「俺はいいよ。甘い物は苦手なんだ」


「えっ?じゃあ何で二つ…」


「一個だけじゃなんか寂しい奴だと思われそうだろ。ただの見栄だ、見栄!」


「……ぷっ」



いつかの私みたいなことを言うもんだから、なんだか可笑しくて笑ってしまう。

でも……


< 99 / 120 >

この作品をシェア

pagetop