プラネタリウム
ん??
何故??
同じ渡辺なのに…
あっ!もっもしかして。
星香のせ。
陸のり。
うわ~
こういうパターンか。
今まで一度もこういうパターンでは、勝ってたのに…
始めて負けた…
「あっあの!すみません!本当にすみません!」
私は必死に謝る。
だってこの人性格が怖そう。
いきなり寝てる人に声かけるなんて。
あっ!
でもそれが普通かっ(笑)
「俺は別にいいけど。」
「何か謝る必要何てねぇーよ。」
うわっ!やっぱり怖そう。
見た目は…
カッコイイのに。
「キャッ」
私は思わず悲鳴をあげた。
だって、顔が近くに…
いつのまに??
「そんなビックリすることねぇーよ。」
「何かお前面白そうだな。」
「ただ、目の下にホクロがついてるから見とれてしまっただけだぞ。」
「かっ勘違いすんなよ」
私は思わず笑った。
だって、今完全にキスしようとしてたでしょ。
って何考えてんだ私。
ヤバイ顔が赤くなってるのが分かる。
とりあえず何か言い返そう。
「渡辺君も、なっなんか面白そうですね。」
「俺のことは陸でいい。後、敬語辞めろ。」
「はっはい。じゃ~なくて、うっうん。」
「やっぱお前面白い」
うわ~めっちゃ笑われてる。
恥ずかしい…
でも、
凄くキレイな顔立ち、揺れてる髪の毛がなんか素敵。
「あっ!」
「どうした??」
「もう開会式始まってますよね??
じゃなくて始まってるよね??」
「うん。」
なんで陸はそんな平気そうなの~??
私なんか開会式遅刻とか恥ずかしくてもう嫌だ!!
帰りたいよ!
帰りたいよ!
私はすぐ帰りたがる。
そのくせなんとかしなきゃ。
「おっおい!!お前大丈夫??
何で泣いてんだよ」
あれ??
いつの間にか泣いていた。
やっぱり私は弱いな。こんなことで泣くとか…
「じゃっじゃあサボる??」
慌てて言ってる陸。
私は何故か、
「うん。」
と言った。
陸に手を繋がれて、歩いていく…
陸の手暖かい。
こうやって男子とこんなことするの何年ぶりだろう??
「着いたぜ」
「うわぁ~」
そこは、綺麗な空の下の屋上。
私は屋上に来たのは、高校生になってからは始めて。
高1の時は、屋上なんて興味無かったのに。