空ノ向コウ
そしてある日、
私と姉が家で留守番をしていると、仕事を終えた父から電話がきた。
『今日病院泊まってもいいかな?』
「いいよ!お姉ちゃんもいるから寂しくないし!」
『なら良かった。なんか急に一緒にいたくなってね。』
「そっかそっか、こっちは大丈夫だから気にしないで。」
『うん、戸締りはするんだよ。明日帰る時電話するから』
「分かった、じゃあね!」 ブチッ
今思えば、父が急に病院に泊まりに行くと言ったのは、
虫の知らせか何かだったのかも知れない・・・。