空ノ向コウ
私はただ母に泣きついた、それしか出来なかった。
皆になだめられた後、医者が母をどこかに連れて行った。
父が色んな大人と難しい話をしている。
その後、気づいたら家にいた。
父に呼ばれ、居間へ行くと封筒を手渡された。
「なにこれ?」
『これは・・・お母さんから。』
「え?」
『お母さんね・・・いつ居なくなってもいい様にって皆に手紙書いてくれてたんだ。』
「・・・うん」
『本当は4年生の誕生日に渡すはずだったんだけど・・・』
「・・・」
『でもお前が元気になるならと思ってね、またお母さんとの約束守れなかったよ』
「そっか・・・」
『読んでご覧?』