空ノ向コウ




実感が湧き始めてからは、、
母の好きだった歌に因んだ夜の空を見ると不思議な気持ちになった。




人は死んだら星になるというものだから、
冗談混じりに空に手を伸ばしたりしてみたけど当たり前に届く訳も無い。
その度に「遠くに行ってしまった」という実感が湧いて悲しかった。



流れ星を見かけては「お母さんが戻ってきますように」って願った。
でも叶わなかった。言い伝えは嘘つきだらけだって恨んだりもした。



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