半透明な心


「うまい」


彼はオムライスではなく、お好み焼きを食べながらそういった。


オムライスっていったのに、お好み焼きってどんだけ聴力悪いのよって思ったら、


なんとお好み焼き屋なのオムライスってデカデカと、メニュー表にあるではねーの。


私はびっくりしつつ、オムライスを頼む。


「ここいいですね」


「だろ?」


初めて見た、彼の笑顔。
整ってて、眼鏡かけて知的な彼も笑えば幼く可愛かった。



「…………」


「うまっ!」


「………」


必死で食べる彼。



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