一途な彼女 × 不良な彼氏
「愁夜…?お帰り。何してるの玄関で。」
「…母さん、俺そうとー心配性かも…。」
「えっとー……とりあえず、もうすぐ聖夜も帰ってくるし、後で話そっか?多分、海菜ちゃん絡みの話なんでしょ。」
ああそーだよ。
母さんは、感が鋭いからな。
海菜もこれくらい、持って欲しい…。
「で、“もうすぐ海菜の学校で学園祭があるけど、俺は海菜が変な奴に絡まれねえか心配だ。”と言う訳か?」
「そーなんだよ親父。俺、あいつのことになると心配で心配で。」
「まあ、女なんてそんなもんだろ。」
「は?」
「あんまり、男の気持ちも考えずにやるからなー。幸もそうだったし。」
「ひどい聖夜。」
「だってそーだろ。」
「母さんも…?」
「ああ。幸も高校のときの文化祭、男装してたんだよ。」
「へー母さんが……ぷっ。」
「愁夜、今何を想像したの?」
「なんでも。」
母さんが男装とか、笑えるだろ。