一途な彼女 × 不良な彼氏
そう思って、戻ろうと振り返った瞬間、
グイッと腕を引っ張られて、
そのまま何処かに走らされる。
「ちょっ…三門先輩?」
「いいから、いいから。」
全然よくないんですけどー。
あ、望月くん。
今頃来たんだー。
って、そんなこと考えてる場合じゃない。
早く助けてもらわなきゃ。
でも、先輩にお姫様抱っこされてる姿を
見られるのも、嫌だしなー。
う〜ん、どうしよっかなー。
「ほい、着いた。」
え?どこ?ここ。
ついた場所は、多分学校の敷地内であろう
何とも言えない、オンボロ。
「旧校舎の一部。オンボロすぎて、誰も来ねえよ。いい場所だろう?」
「よくないよ。あたし、帰る。」
「帰さねえよ、幸ちゃん。」