一途な彼女 × 不良な彼氏
〜1時間後〜
「もう逃げ場がなくなったね幸。これからどうするのかい?」
こいつぅーーー。
わざとこんな逃げ場のない場所まで、
追い詰めたくせによく言うよ。
でも、ほんとどうしよう。
壁と壁に挟まれた細い廊下。
後ろは壁、前には三門先輩。
先輩の後ろには、窓が3つ。
望月くんに教えた松の木は、
2階から見た光景。
現在は、旧校舎の4階。
絶対見つからないかも……。
「幸、どうする?」
「名前で呼ばないで。捕まったって、言いなりになんかならない。」
「強くていい威勢だね。関心だよ。」
三門先輩って、こんな人だっけ?
前はもっと、優しそうな………
「そいつから離れろ、三門!」
望月くん!……来てくれた…。