一途な彼女 × 不良な彼氏
でも、知られてしまったし
本当の事言うしかないか。
「最近、靴箱に手紙が入っていたり、横通ると何か言われたりしていたの。でも、聖夜には心配かけたくなくてだから。」
そこまで聖夜に話すと、今まで
溜め込んでいた涙が一気に溢れ出た。
泣き崩れてしゃがんでいると、
聖夜が優しく抱きしめてくる。
暖かい温もりで、あたしは
思いっきり泣いた。
聖夜は優しい声で、
「俺がちゃんと側にいてやる。だから安心しろ。」
と言ってくれた。
聖夜の言葉は魔法みたいで、
あたしの不安を吹き飛ばしてくれる。
「絶対あいつらから守ってやる。」
「………うん。」
あたしはだいぶ落ち着いた頃、
聖夜から離れた。
目は赤く腫れ上がっていて、
今頃恥ずかしさが出てくる。
聖夜は気にせず、笑っている。
女子には、誰にも見せたことのない
満面の笑みであたしの前にいる。
恥ずかしいけど…嬉しい。
「聖夜ありがとう。大好き!!」
聖夜の胸に顔をうずめて笑う。
聖夜は照れ屋だから、
顔が赤いのは言うまでもない。