どんな手を使ってでも【短編】



夜、寝転がって
ゆっくり目を閉じる。

そして、耳を澄ます。

「……金属音?」

そして、音に集中して、
他のすべてを手放す。



――どれくらい
経っただろう。
また、ゆっくり目を開けると

……いとも 自然に
自分が“自分”を見ている
と わかった。

全然ドキドキしない。
…ふふっ 当たり前か。
「幽体」だもんね。



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