放送部からお伝えします
俺は2人を見て、こぶしを握りしめた。
勢いよく元に振り返り、いつもより早足で戻る。
自分の部屋に戻っても、まだこぶしのままの手を壁に叩きつけた。
ガッ
「くそっ……!」
悲しい、竜也が死んで。
寂しい、竜也がいなくて。
悔しい、竜也を守れなくて。
――みんなを、守れなくて。
************
あの夜から、全然話さなくなった。
2年生になって、3人同じクラスになっても。
みんなを心配させないように、俺達の関係にはなんにも無かったように見せた。
なんとかしたいって思ったけど、竜也の話をする勇気なんて無かった。
そんな空気が俺は耐え切れなくて、陸上部に入って少しでも一緒にいる時間を減らしたかった。
そばにいて、守ってやるって決めたのに。
自分からどんどん離れていってる。
そんな俺が、竜也の代わりになんて
――なれるはず、なくて。
勢いよく元に振り返り、いつもより早足で戻る。
自分の部屋に戻っても、まだこぶしのままの手を壁に叩きつけた。
ガッ
「くそっ……!」
悲しい、竜也が死んで。
寂しい、竜也がいなくて。
悔しい、竜也を守れなくて。
――みんなを、守れなくて。
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あの夜から、全然話さなくなった。
2年生になって、3人同じクラスになっても。
みんなを心配させないように、俺達の関係にはなんにも無かったように見せた。
なんとかしたいって思ったけど、竜也の話をする勇気なんて無かった。
そんな空気が俺は耐え切れなくて、陸上部に入って少しでも一緒にいる時間を減らしたかった。
そばにいて、守ってやるって決めたのに。
自分からどんどん離れていってる。
そんな俺が、竜也の代わりになんて
――なれるはず、なくて。