放送部からお伝えします
竜也の頭に鉄筋が落ちたとき、アイツらや周りの人が来る前、あたしはとっさに上の歩道橋を見た。


鉄筋を落とした、あの男達が急いで逃げようとしていた。

竜也に駆け寄ったあたしのひざには荒い息の竜也。

たくさん血が頭から流れていた。


あたしは急いでケータイを取り出して、男達を撮ったんだ。

あたしのケータイは結構いいので、綺麗に撮れた。


……顔がわかるくらいに。




警察にでも届けてればよかったかな?


でも、あたしにはそんな考え思い浮かばなかった。




あたしはゆっくりケータイを閉じ、階段を降りた。

パパからあたしの顔が見える位置で、あたしは階段を降りるのをやめた。


それから、パパに問いかけた。








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