放送部からお伝えします
あたしは警察署のドアを目掛け、一歩踏み出した。



「あれ〜? 梨衣子ちゃん??」



「!!」



懐かしい、だけど嫌悪を感じる声がして、右を見るとあの男達がいた。

2年前会ったときより大人数で。


……忘れることのない、憎い奴ら。


なんで今コイツらに会うんだろう。

つくづく運のないあたし。



「どうしてそんな顔すんのかな〜?」


眉間に皺を寄せたあたしに、男が近寄ってくる。


逃げなきゃ!


あたしは目をギュッとつむり、男達とは反対方向に走りだした。



「なんで逃げるの?? あっ俺達があんなことしたからか!」


腕を掴まれ、昔の記憶と重なりだす。



「でもね〜、梨衣子ちゃんの彼氏だってヒドイ事したんだよ??」


あのときと同じ男があたしの肩を掴み、他の男達のところに連れていく。



目の前にたくさんの男。



もう逃げ場はなくなっていた。








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