放送部からお伝えします
「っヒック、グスッ」
いつの間に泣いてたんだろう。
……だって、悔しいよ。
あたしだけ、何にもできてない。
アイツらは竜也が居なくなってから、すごく頑張ってる。
気づいてない振りして、実はずっと見てた。
「なんで、こんな離れちゃったんだろ……?」
あたしは膝を抱えうずくまった。
草太が、放送部を廃部にさせないように先生を説得してたの知ってた。
職員室前の廊下を通るたび、その声が聞こえていた。
*******中2夏********
「桜井君、放送部なんてやめなさい」
陸上の顧問をしている柴崎先生は、いつものようにこの言葉を草太にかけていた。