放送部からお伝えします
「じゃあ3、2、1……」

『放送部からお伝えします!』


かなめの声の後、あたしは口を開いた。

あたしと2人の間は透明ガラスで遮られてるけど、マイク入ってるから少しは届いている。


『えー、今日のはー』


いつもの決まり文句から始まり、何事もなく昼の放送をかける。


昼くらいちゃんとやるよ!


朝と違い、張り切っているあたしは原稿用紙に目を向ける。

いつもならちょっと昔の曲とか、インディーズばっかだけど……。

用紙に書いてあるのは、今CMで流れているノリのいい曲。


『はい、次はー』


「残り30秒〜。そろそろ準備して」

「あ、うん」


残り時間を伝えた後、あたしにギリギリ聞こえるくらいの声で、かなめが草太にスイッチの指示をする。


「20〜」

『さぁ、そろそろ時間かなぁ?』

「10〜」

『これで昼の放送終わりですっ』

「5〜」

『放送部からお伝えしました!』

「0」


ブチッ


草太が勢いよくスイッチを切った。





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