放送部からお伝えします
俺も席を立ってそう言うと、川岸さんは険しい顔をした。


そうだった!

確か川岸さん、かなめに会ったんだったな……。



川岸さんは俺が缶ジュース買ってる間に、通り道のrlappでかなめに会ったらしい。



「大丈夫です。俺……、僕が、説得します」


何があったか知らないけど、まず二人だけじゃ梨衣子が見つかるか分からない。



「別に敬語じゃなくていいわよ」


僕と言い直した俺に、川岸さんは言った。


「え……、わかりました。あっ……」


すぐ敬語になってしまった俺は、口ごもった。



「……やっぱり無理みたいです……」


少しだけ笑った川岸さんの顔は、竜也に似ていた。









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