放送部からお伝えします
「見たことないな……。おい、もっと走れ!!」



そう言ったヤマは、部員を次々と走らせる。

そりゃ見たことないはずだ。


「おい! ちゃんと見ろよ!!」


ヤマは一度もこっちを見てねぇんだから。

俺はヤマをムリヤリ向かせ、ケータイを押し付けた。


「ちょっ近い! ケータイ近い!」


ヤマはケータイを取り、ちゃんと見た。



「あっ、こいつ!」


「知ってんのか!?」


ヤマが大声を上げたから、他の奴らが少し見てきた。

俺は小声で聞いた。



「こいつ、俺が中学校のとき、近所に住んでた小学生だ!」


中学校じゃなくて中学生だろ、とツッコむのをやめ、ヤマが指差してる奴を見た。









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