放送部からお伝えします
〜草太〜



「何? 探してんの?」


そう言い出したのは紀之だった。

俺は今、自分のクラスの教室にいる。


「何かあったの?」


いつも一緒にいる5人が集まってきた。



「ちょっと人、探してて……」


控えめに言いながら、画像を見せた。



「うわっ! すごい金髪…」


「この人、超タイプ〜」


普通ならこんなに光った金髪を見たら驚くだろう。


……一部、例外もいるけど……。

すると、弥生ちゃんが思わぬことを言い出した。



「……なんか、この中に竜也君いそうだよね……」



俺は目を見開いた。

話が進んでいけば、いく程に。


「あ〜いそういそう! カッコよかったな〜」


「でも亡くなったんだろ……?」


「たまに見る笑顔とか、超カワイかった〜」


俺はいたたまれなくなって、教室を出た。









< 189 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop