放送部からお伝えします
皆、やっぱりそう思ってるんだ……。


さっきの言葉を思い出すと、どんどん歩きが速くなっていく。

別に、竜也がみんなに良く思われてたとか思ってないけど……。

何もしらないくせに、という黒い感情が渦巻いた。



「そっ、草太!」


後ろから走って来た紀之が俺を呼び止めた。

俺はゆっくりと振り向く。



「あっ、と……。金堂のこと気にすんなよ!」


俺は、戻ってきていた目をまた見開いてしまった。

だって、紀之はあぁゆうのが一番好きだから。

一緒に笑ってるんだと思ってた。



「俺、1年のとき同じクラスで……。話したら、すげぇ優しかったつーか、おもしろかったってゆーか……。


皆が思ってるのとは逆で……ほんといい奴だったし!」


精一杯、竜也をフォローしてるのが分かった。

お世辞だとしても嬉しい。



「なんかあったら言えよ! 協力するからさ」


「……ありがとう」


久しぶりに、心からありがとうって言った気がした。









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