放送部からお伝えします
「暗いな……」


何も見えないトンネルのような洞窟を転ばないように歩いていく。

草太が言うと、声が驚く程に響いた。

川岸とかなめは草太に向かって、静かにするよう注意する。

草太は慌てて口を押さえた。


黙ったまま歩いて行くと、目が暗さに慣れたころ、一つのドアがあった。



「……ここよね」


川岸の言葉に、二人とも唾を飲む。

真ん中にいる川岸が、一気にドアを開けた。



バタンッ



「……誰も、いない」


草太が最初に口を開いた。

ほんの小さな空間に、三人とも驚いた。


でも少し先に階段がある。


三人は目を合わせ頷いた。

迷いもなしに川岸、かなめ、草太の順に下へ降りて行った。









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