放送部からお伝えします
「え、でもおじさん泣いてたって……」


かなめがあたしを見ながら、竜也のパパに聞く。


本当に泣いてたもん。


竜也のパパは黙ったまま俯く。

その姿を見て分かった。


嬉し泣きしてたんだ、竜也が助かったから。

かなめもわかったのか、すまなさそうに俯いた。

続けて草太が聞く。


「何で隠してたんですか? どうして学校の名簿から名前が消えてたんですか?」


続けて草太は次々と質問する。


「君達に話そうとしたが、何やらもめてたみたいだからね……。それがおさまったらと思っていたんだ」


竜也のパパの代わりに、草太のパパが答えていく。


「先生が何にも言わなかったのは、学校で噂流れてたから……?」


「そうだ」



パパ達なりに頑張ってくれてたんだ。









< 226 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop