放送部からお伝えします
「……ちょうどいいじゃん。そいつが僕にこんな生活おくらせたんでしょ?」


裸足で立った竜也は静かに言う。


竜也は昔から病院が大嫌いで、しかもじっとしてるのも嫌いだったから。

その病院でほとんどベットの上にいるのは、ストレスだったんだろう。


「その顔だともう考えは出来てるんでしょ? 草太」


竜也と草太が目を合わせる。

草太は何か企むような笑みを見せた。


「何する気だよ……?」


かなめもあたしと同じみたいで、意味が分からずにいる。

昔からこの二人が手を組むと、何が起こるか分からないから。


「いや、ただ僕を怒らせたこと、後悔させてあげるだけだから……」


竜也が睨むように笑う。


「後悔させるって……」


あたしは竜也のその瞳が恐ろしく思えた。









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