放送部からお伝えします
「え? 何ぃ?」


さっきまでキッチンに行っていた梨衣子が戻って来た。


「は!? お前4杯目? やばい、負ける」


梨衣子の言葉を完全無視して、草太は手を動かし始めた。


……お前も無視してんじゃん草太。


「太るぞ。ま、もともと太ってるけど」


テーブルに皿を置いた梨衣子に向かって意地悪言ってやる。



食べる前はどーでもよさそうだったのに、なんだその食欲は!?



「ヒドイ……。太ってるだなんて……」


「えっいや、おばさんに言ったんじゃなくて!!」


手で顔を覆いながらオイオイ泣き出した梨衣子のおかんに、俺は必死で弁解した。


「いくらかな兄でも、お母様を傷つけたら怒るよ?」


「なんでお前良い子ぶってんだよ!?」


いきなり普段は言わない事を言い出した順に、俺は驚いた。




すると草太が笑い出して、一瞬だったけどその空間は、あったかかった気がした。








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