放送部からお伝えします
この人達の中には1、2年生もいるし、時には高等部の先輩が面白がって見に来てることもあるから、広い廊下とはいえかなりぎゅうぎゅう詰め。
「いったぁ……」
「あ、ごめん!」
かなめが腕を押さえて、ぶつかってしまったことに気づいた。
「皆、俺がカッコイイからって押さないでー」
草太が左手を上げて、笑いながら廊下にいる人達に告げた。
「ここに自意識過剰な奴がいるぞー」
「あたし、か弱いから潰れる♪」
「お前もか?」
「「そんなにひがむなよー」」
「えぇ!?」
さっきまでツッコんでいた、かなめの驚いた声が全体に響き渡っていく。
アハハ……
そしてどこからともなく、大きな笑い声が聞こえてきた。
こうやっていかにも“仲良い”って感じに喋ってる。
テキトーな話して笑って、周りも一緒に大爆笑して、3人とも大口あけて笑いあう。
――ほんの一瞬を除いては。