お腹が空きました。
ひえーーーっ‼‼
紗耶は肉が食べたそうな狼の瞳に完全にビビリながら足をバタバタさせる。
「わ、ちょ、待って下さ…っ!し、知らなかったんですよソファに用意されたタオルケットなんてーっ!」
「言い訳無用。」
両手首をがっちり抑えられ、ペロリと首筋を舐められた紗耶は心の中で、ヒーーーッと色気の無い叫び声を出した。
首筋に何度もキスをされ、その度に紗耶はガタリと震える。
触れるだけだった唇が、徐々に皮膚を柔らかくついばみだし、紗耶はその甘い刺激に涙目になり始めた。
「…っ、…っ、」
スススっと鎖骨から首筋をさかのぼり、震えるあごにキスをされ、唇がこめかみに移動し、そこにまた優しくキスが降って来る。
疼き出した身体は、敏感に杉崎の動きを追い、唇が触れられた部分が加熱されたように熱い。
ううう…っ、と耳たぶを甘噛みする杉崎に甘く震えながら身体を硬直させていると、ふと杉崎が唇を離し、クククッと小さく笑い始めた。
「…っ?」