お腹が空きました。

「それに、お前がちゃらんぽらんなのは余裕でバレてる。」

よっこらせ、と席を立つ杉崎に牛野が「そんな〜。」と情けない声を出しケタケタ笑った。


「杉崎、今日いつもより牙多めで噛んでくるよなぁ。…何？もしかして俺、いいとこで邪魔しちゃった？」

囁くように色っぽく尋ねる牛野に紗耶は無駄にむせる。

「え？図星？やっぱり俺帰ろっかなー。」

「居て下さい。是非居て下さい。」

紗耶が首を横に振り、楽しそうな牛野を引き止めた。

牛野はケタケタ笑った後、キッチンでゴソゴソ作業し始めた杉崎に首を伸ばして呼びかける。


「杉崎ー、なんか録画見ていいー？」

「好きにしろ。」

いいってさ、と紗耶に目配せしながら牛野はリモコンに手を伸ばした。