お腹が空きました。
「おう、…サンキューな。」
そう、紗耶の耳元で呟いて、杉崎は首筋に鼻を埋める。
杉崎がゆっくりと紗耶の背中を服越しに滑らすたびに、布が擦れる音が耳に届いた。
お、わ、わ、
紗耶は首筋がくすぐったくて甘く身をよじる。
「えっと、あ、でも杉崎さん疲れてますよね、やっぱり…。」
「疲れてねぇ。」
「あ、そうだ!お風呂沸いてますよ!お風呂!」
「…ほお。気がきくじゃねぇか。」
ニヤリと唇を曲げた狼さんは、ひょいっと紗耶を両手でもちあげた。
「…え!わっ…!ちょっと待って下さ…っ!」
のっしのっしと揺れる体に、紗耶は思わず杉崎にすがりつく。
あっという間に脱衣所にストンと降ろされて、紗耶は困惑の瞳で杉崎を見上げた。
まさか…
「自分で脱ぐのと俺に脱がされるの、どっちがいいんだ?」
「え、えぇえーっ、、ーっ」