お腹が空きました。
あの帰り際の杉崎さんの顔。
本当にちゃんと仕事すんのかよ、とか思ってるんだろうなぁ。
複雑な表情を浮かべる杉崎を思い出し、紗耶はふーっと息を吐いた。
よし、ちゃんと仕事に集中しながら、ダイエットも、両方、頑張る!
見てろよ良介!
くびれを手に入れてあっと言わせてやるんだから!
「そして寸胴娘の汚名もはらす!」
でも、本当に美味しかったなぁ、アレ…。
道端でそんな独り言を言いながらも、紗耶はやっぱりあのケーキの味を思い出していた。