お腹が空きました。
◆
曇ってるな…。
定時が近くなり、若干ふらふらしながら紗耶は窓ガラスの外を見る。
最近この時間になるとぼんやりしてしまって困る。
あんまりお腹が空くので、ご飯の量を少し増やしてもこれだ。
紗耶は自分の燃費の悪さを呪いながら資料を取りに席を立った。
……グラッ
「(…っ、、と、あぶな…)」
一瞬ぐらついた足元に力を入れ直す。
「(…大丈夫、大丈夫。)」
杉崎のカツで気合いを入れ直したのだ。
大丈夫、仕事はこなせてる。
大丈夫。