お腹が空きました。
今思えば彼の普段の仕事への姿勢も。
口は少し乱暴だけど、時々、ほんの一瞬、優しい目をしたり。
…。
「…意外過ぎるぞ鬼係長。」
杉崎が消えた部屋で紗耶はぽそっと呟いた。
◆
「お前、もう帰れ。」
え、
ええー‼
ガシガシとバスタオルで頭を乱暴に拭きながら、杉崎がぶっきらぼうに投げかけた。
紗耶は顔面蒼白になりながら目を大きくする。
ショックを隠さない紗耶に杉崎は眉を潜めながらそっぽを向いた。
「な、なんだよ。別に心配しなくても車で送って「生キャラメルは...?!」
まさかここまで来て
お預けなんて事は避けたい。
断じて避けたい‼