見えない、闇の果て【短編】



「……っ!ぎゃあああっ!」

あのあと、
ずーっと殴られ、蹴られ、
たくさんの「新しい」
傷ができていた。

あまりに生々しいその傷を、
触ろうとすると、
跳び上がりそうなほど
痛かった。

でも、「どーしたのー?」
という声が聞こえて、
反射的に痛みをこらえる。

お風呂なんて…
…生き地獄だった。
叫びそうになるのを
どうにか、噛み殺して。



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