見えない、闇の果て【短編】
私は… 机を見るなり
ばんっ!!
「おいお前、
いつもいつもおだてられて
いい顔しやがって!」
「え…?」
その席に座っているのは…
顔はそこそこ、
頭もまあまあ、
大人しくて、クールな以外は
私よりも 「ちょっとできる」
そんな感じの子。
「ま…真希…?」
普段 名前も
呼んでくれないような誰か。
「いきなりそんな、
佳奈がかわいそうだよ」
同じく誰か。
「佳奈」っていうらしい
その子は、何かずば抜けて
できるわけではないし、
会話もどこかつんとして。
なのに、いつも
たくさんの女子に囲まれて
…いや、男子だって。
何が違うのか、
わからなかった。