見えない、闇の果て【短編】
私は嫉妬してたんだろう。
そのあとも、
佳奈の机に向かっては
暴言を吐き、机をばんっ。
廊下で会えば
肩をわざとぶつけ、
かばんが目に入れば
踏んだり蹴ったりして。
ただ 私には、
教科書に落書きとか、
上履き捨ててやるとか、
そんなことは 怖くて、
とてもできなかった。
でも、そこまでいかなくても
あんなことやこんなこと、
やってしまっている
自分って 一体…。
「な~に~?いじめ?」
「私も佳奈とか
嫌だったんだよね~」
――「いじめ」? 私が?