見えない、闇の果て【短編】
紗織、志保。
名前だけは知ってた。
――が、突然
私の前に現れた。
普段の佳奈と2人の態度を
見るかぎり、多分2人は
佳奈が嫌なんじゃなくて
私のやってること
――「いじめ」らしい――を
楽しみたいだけみたい。
そんなの、どうでもいい。
でも、ふと気づいたら
「うっ……。 ぐすん…。」
…あれ?私、何やってるの?
目の前には、
床に倒れ、顔の傷をおさえ、
むせび泣いている佳奈。
…いつしか、
暴力までふるっていた。