恋……スル?-菅野 聡 編-
「…はぁ。
ごちそうさまぁ」
聡とベッドに並んで腰掛けてカフェオレを飲み干すと、すっかり身体はホクホクあったまり、思わずため息すらついてしまった。
愛と幸せのシンボルを薬指に煌めかせ、ホクホクあったまったのは身体だけじゃなく心もかもしれないな。
「お粗末さま。
じゃあ、忘れ物も無事に梅津さんに渡す事が出来たし、次はこれからどこに行こうか?」
「へぇぇっ?」
またしても拍子抜けな聡の発言に、ガクッとなりそうになる。
え?
彼女を自分の部屋に招いたってのに、カフェオレ1杯飲んで終わり?
せっかく指輪ももらって、いい雰囲気なのにぃ!
「もっと…何かしない?」
「何かって?」
もーう!
草食系もいいけど、いくら何でも鈍感すぎーっ
私の事を女として見てるよねぇって、そこまで疑いそうになるんだから。