恋……スル?-菅野 聡 編-
氷上の貴公子
「梅津!何ボーっとしてるんだ!」
「はっ」
ついつい過去を思い出しながら、もの思いに耽ってしまっていた。
そしてそんな明後日の方を見ながら呆けている私を見た専務が、とうとう痺れを切らしたようだった。
「す すみません…っ
すぐ取りかかります!」
持っていた鉛筆を握り直し、私は背筋をピンと伸ばした。
「取りかかります?
お前、また人の話聞いてないな?
今から打ち合わせに行く事になったら、俺について来いと言ったんだ!」
「えぇ~?何で急に?
今日そんな予定入ってましたっけ?」
「相手はうちの上得意様だ!
予定になくても断るわけにはいかない!」
そう言って椅子から立ち上がり、専務は参考資料のファイルを持ってサッサと1人で出て行こうとした。
「ちょっ、ちょっと待って下さいぃ!」
結局今日出社してからは、まだ1件も仕事を終わらせていない。
何やってるの、私~!
「はっ」
ついつい過去を思い出しながら、もの思いに耽ってしまっていた。
そしてそんな明後日の方を見ながら呆けている私を見た専務が、とうとう痺れを切らしたようだった。
「す すみません…っ
すぐ取りかかります!」
持っていた鉛筆を握り直し、私は背筋をピンと伸ばした。
「取りかかります?
お前、また人の話聞いてないな?
今から打ち合わせに行く事になったら、俺について来いと言ったんだ!」
「えぇ~?何で急に?
今日そんな予定入ってましたっけ?」
「相手はうちの上得意様だ!
予定になくても断るわけにはいかない!」
そう言って椅子から立ち上がり、専務は参考資料のファイルを持ってサッサと1人で出て行こうとした。
「ちょっ、ちょっと待って下さいぃ!」
結局今日出社してからは、まだ1件も仕事を終わらせていない。
何やってるの、私~!