恋……スル?-菅野 聡 編-
今日は通りかからないかな。
そうしたら、私………



なんて思いながら窓の外をじっと見つめている時だった。




「あれ?
アンタこの間の――」



「え?」



静かな店内に聞こえてきたその声で、私は自分の事とは思わなくても振り向いてしまった。




「――あ」



だけどその声の主はやっぱり私に対して言っていたようで、振り向いた私とバチッと目が合ってしまったのだ。



乱雑に切られた髪から覗く、その薄茶色の目。


そうだ。
いつか暗い夜道を(半ば強引に)一緒に歩いてくれた人だ。




「へぇ、こんな所にも来るんだ」



なんて言ってるコイツ。

あんたの方こそ、マックじゃなくてこんな所にも来るのね!っと言ってやりたいわよ。

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